江坂ひとときで味わう──里山の恵みと生産者たちの想い

江坂ひとときでは、ただ「美味しいもの」を提供するだけではなく、その背景にある里山の風景・人の営み・生産者の想いを大切にしています

私たちが使うお米や野菜、日本酒には、それぞれに「物語」があり、作り手の熱意が込められています。ここでは、江坂ひとときとつながりのある能勢町・豊能町の生産者やお店をいくつかご紹介します。

秋鹿酒造(アキシカ)

──能勢の大地とともに歩む酒蔵

創業1886年(明治19年)。
能勢町で130年以上の歴史を持つ酒蔵・秋鹿酒造は、「米作りから酒造りまで」を一貫して行う全国でも稀有な蔵です。農薬や化学肥料を一切使わず、自ら育てた米を使って仕込む純米酒だけを造る──それが秋鹿の哲学です。

その代表的な銘柄のひとつ「純米大吟醸 一貫造り」は、2019年のG20大阪サミットにおいて各国首脳が手にした乾杯酒となりました 。
能勢の風土と蔵人の誇りを体現した酒は、国際舞台でもその価値を示しました。

秋鹿のお酒は土づくりから。
自社田で山田錦や雄町を栽培し、米ぬかや酒粕を堆肥にして土に還す。大地と人の営みが循環する姿を体現しています。

酒瓶に「へのへのもへじ」マークがついていたら、それは自営の田んぼで作られたお米だけを使っている特別なお酒であるしるし。

江坂ひとときでは、秋鹿のお酒を味わえるだけでなく、日々のご飯に秋鹿の米も取り入れています
お酒もお米も「能勢の恵みそのもの」。口に運ぶたび、里山の風景と生産者の想いを感じていただけます。

オーベルジュ・ヤマガミ

──「いただく命」を伝えるレストラン

豊能町の高山地区にある「オーベルジュ・ヤマガミ」。
かつて耕作放棄地だった場所を再生し、今ではぶどう畑や田んぼが広がり、ワイナリーや宿泊レストランとして生まれ変わっています。

ここで大切にしているのは「里山の循環」。
シカやイノシシといった野生動物は、これまで農業被害をもたらす“害獣”として駆除後に放置されてきました。しかし、オーベルジュヤマガミは「命をいただく」という視点から、猟師として捕獲した獣を丁寧に処理し、おいしいジビエ料理として提供します。
単なる駆除ではなく、「恵みとしての命」に変える姿勢が、訪れる人に深い気づきを与えています。

また、ぶどうの収穫体験や田んぼでの稲作体験など、都市の人々が里山の営みに触れられる機会も数多く提供。食と農業、自然と都市を結び直す「学びと感動の場」でもあるのです。

江坂ひとときでは、オーベルジュ・ヤマガミさんの指導を受けながら、おいしくて体に優しい、シカ肉料理にも挑戦していく予定です。

オーベルジュヤマガミさんのサイトから、豊能のジビエ肉を購入することもできますので、ぜひ一度ご賞味ください。想像を超えたおいしさにびっくりすることと思います!⇒Webへ

成田ふぁーむ

──放送作家からオーガニックファーマーへ

能勢町で有機農業に取り組む「成田ふぁーむ」は、成田周平さんが立ち上げました。
元放送作家だった成田さんは、農業研修を経て2012年に独立。以来、農薬や化学肥料に頼らない有機農業を実践し、旬の野菜を少量多品目で栽培しています。

また、成田ふぁーむは「農業を通じて人と人がつながる」ことを大切にし、有機農業を学びたい若者や新規就農者を受け入れて自身のノウハウを惜しみなく提供したり、地域の若手農家のネットワーク(4Hクラブ)とも連携するなど、活発に活動を広げています。

江坂ひとときでは、成田ふぁーむの新鮮な有機野菜を料理に取り入れ、都市の人に「オーガニックの豊かさ」を届けています。

安田ふぁーむ

──新規就農しオーガニックのお米を生産

能勢町西地区を拠点に活動する「安田ふぁーむ」は、大阪初の稲作での新規就農にチャレンジしている若手農家です。
農薬や化学肥料を使わないお米作りにこだわり、稲作の後継者不足に悩む地域にとっての新たな担い手として期待されています。

安田ふぁーむの強みは、「農業だけにとどまらない挑戦」です。
農業の傍ら、古民家ゲストハウスやシェアハウス、トレーニングジムなどを運営し、健康と田舎暮らしの視点から様々な取り組みを行い、能勢の未来に新しい風を吹き込んでいます。

江坂ひとときでは、安田ふぁーむのお米を新たに導入予定。里山の棚田から届く力強いお米を、ぜひ味わっていただきたいと思います。

yaoyam(ヤオヤム)

──豊能の若き女性たちがつくる「かわいい野菜」

「yaoyam」は、豊能町で若い女性たちが中心となって営む農園です。目にも楽しいカラフルな野菜を栽培し、地域に新しい農のスタイルを提案しています。

活動は多岐にわたり、野菜づくりだけでなく、石けんづくりワークショップや農業体験を通じて地域とつながる工夫もしています。
さらにキッチンカーで「ベジチュロス」「クラフトコーラ」「とよのサイダー」といったオリジナル商品を販売し、若い感性で里山を盛り上げています。

yaoyamさんは定期的にキッチンカーのお野菜を江坂に届けてくださいます。江坂ひとときのほか、同じく江坂にある田中工務店さんにもよく出店されていて、来場者に“楽しくてかわいい野菜の魅力”を届けてくれています。

おわりに──里山の物語を食卓へ

秋鹿の酒、ヤマガミのジビエ、成田ふぁーむや安田ふぁーむのお米や野菜、そしてYaoyamのかわいい農産物。
それぞれの背景には、里山の自然と共に生きる生産者たちの想いがあります。

江坂ひとときは、こうした生産者と都市の人々をつなぎ、「里山の物語を食卓へ」届ける場であり続けます。

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